TkMapedit 2.1 ハンドブック

TkMapedit は,クリッカブルマップを実現するための マップ設定ファイルエディタです.Version 2.x からは, CERN HTTPD の他に, NCSA HTTPD, Netscape Netsite,そして,サーバ側でのCGIアクセス権が不要な クライアントサイドマップに対応しています.
TkMapeditの最新版は,

目次

  1. 動作環境
  2. 機能概要
  3. インストール
  4. ウィンドウ全景
  5. メニュー
  6. キャンバス
  7. カスタマイズ
  8. FAQ

動作環境

機能概要

TkMapedit は以下の機能を提供します.

インストール

  1. TkMapeditの配布物を,以下のように解凍します:
           % gzcat tkmapedit-2.1.tar.gz | tar xvf -
    そして配布ディレクトリにはいります:
           % cd tkmapedit-2.1
  2. インストールプログラムを,以下のようにして起動します:
           % wish4.1 ./install.tcl
    または
           % wish4.0 ./install.tcl
  3. インストールプログラムのウィンドウを以下に示します.

    必要な設定を以下を参照して行います:
    1. "インストールディレクトリ"の設定:

      bin dir:
      実行ファイルがインストールされるディレクトリを設定.
      lib dir:
      ライブラリとアイコンファイルのディレクトリを設定. TkMapedit は,以下のディレクトリ階層を用いる:
      $libdir/lib  - tcl ライブラリファイル
             /icon - アイコン (xbm,ppm 形式)
      resource dir:
      リソースファイルをインストールするディレクトリを設定. カスタマイズ章参照.
    2. "ドキュメントURL" 設定

      TkMapeditのドキュメントのURLを指定.デフォルトは,
      http://www.ifnet.or.jp/~translator/tools/TkMapedit/
      であり,これはオフィシャルURL.ただし,これを指定するならば, TkMapedit中でヘルプ機能を使う度にINTERNETにアクセスする ことになる.これは,例えばDialUp-PPP接続ユーザなど, 一部の人々には嬉しくないかもしれない. そのような場合は,以下のような指定を行うとよいかもしれない. file:/Where/You/Extract/tkmapedit-2.1/doc/index-jp.html
    3. "サーバ構成" 設定

      使用しているWWWサーバのHTMLファイルを収納するパス構成 を指定する.これは,Utilメニューの エディタ起動機能のために存在する.
      server top dir:
      図形領域に指定されたURLが, "http://Server/path/..."の形式を取る場合, TkMapeditはこの"http://Server/"の部分を, ここで指定されたディレクトリパスに置き換えて エディタに渡す.
      public html dir:
      URL中に"~ログイン名"の記法が含まれる場合, TkMapeditはこれを,ホームディレクトリ下の ここで指定されたディレクトリ名に置き換えて エディタに渡す.
      welcome file name:
      URLがディレクトリを指す場合に使われるデフォルトの ファイル名を指定する.
    4. デフォルトマップ形式指定/a>

      デフォルトに使用するマップファイルのフォーマットを選択する.
    5. WWW Utils指定

      WWW Viewer:
      TkMapeditで起動するWWWブラウザを選択.
      WWW Editor:
      TkMapeditで起動するHTMLエディタを選択.
      その他のブラウザ/エディタの指定も可能. カスタマイズ章を参照.
    6. Icon設定

      とりあえずは,このデフォルトの指定でインストールして見て, TkMapeditを起動,アイコン化して,マウスカーソルを アイコン上に持っていって見て下さい.
    設定が終ったら, コンパイルとインストールを行います.

    最初に"Compile"ボタンをクリックします.実際には,TkMapeditは コンパイラなどは必要としません.幾つかのファイルは設定を反映させる ために書き換えの必要がありますが,そうした処理すべては, インストールプログラムが行います. 次に,"Install"ボタンをクリックします. すると,必要なファイルが指定されたパスにコピーされます. 全てが終ったら,"Dismiss"ボタンをクリックしてインストールプログラムを 終了します. ここまで来れば,以下のようにしてTkMapeditを起動できるでしょう.
           % tkmped2 &
    または
           % tkmped2 YourMapFileName&

ウィンドウ全景

TkMapeditの実行画面を以下に示します.

メニュー

メニューバーでは以下のメニューが提供されます.
Fileメニュー
以下のメニュー項目を提供します.
  1. New
    キャンバスを全削除し,初期化します.
  2. load Mapfile...
    ファイル選択ダイヤログを 開き,読み込むマップファイルとそのフォーマットを指定します.
  3. load Imagefile...
    ファイル選択ダイヤログを 開き,読み込むイメージ画像ファイルと そのフォーマットを指定します.
  4. Save mapfile
    編集中のデータを保存します.ファイル名が指定されていなければ, ファイル選択ダイヤログが 開かれます.
  5. save mapfile As...
    ファイル選択ダイヤログを 開き,ファイル名とフォーマットを指定して編集中のマップデータを 保存します.
  6. save imageFile as...
    ファイル選択ダイヤログを開き, 現在使用しているイメージ画像ファイルを保存します.
  7. Print...
    以下のプリントダイヤログを開きます.

    ここでは以下の機能が提供されます.
    select target
    PSファイル出力するか,あるいはPSプリンタ出力するかを選択
    lpr command
    lprのコマンドラインを入力. "PRINTER"環境変数を参照します.
    file name
    PSファイル名を入力. ファイル選択ダイヤログも 使用可能.
    page layouts
    ページレイアウトを指定.
    Printボタン
    PSデータを生成し,プリンタに送るか, ファイル出力するかします.
    Dismissボタン
    プリントダイヤログを閉じます.
  8. Exit
    TkMapeditを終了します.
Editメニュー
以下のメニュー項目が提供されます.
  1. Delete
    キャンバス上の選択された図形領域を 削除します.
  2. Cut
    キャンバス上の選択された図形領域を カットバッファに切り取ります.
  3. cOpy
    キャンバス上の選択された図形領域を カットバッファに複写します.
  4. Paste
    カットバッファの内容をキャンバス上に張り付けます.
  5. Fore item
    キャンバス上の選択された図形領域を 一番上に持って来ます.
  6. Back item
    キャンバス上の選択された図形領域を 一番下に持って来ます.
  7. Raise image イメージ画像を図形領域よりも上に持って来ます.画像のディテールを 参照する時便利でしょう.
  8. Lower image イメージ画像を図形領域よりも下に持ってゆきます.
View メニュー
以下のメニュー項目が提供されます.
  1. Fill
    図形領域を塗りつぶすか否かを選択します.
以下のメニュー項目が提供されます.
  1. editor
    「エディタ起動モード」を選択します.このモードでは, キャンバス上の図形領域をクリックすると, その領域にURLが指定されていたならば,そのURLが指すファイルを 編集するようにHTMLエディタを起動します.
  2. viewer
    「ブラウザ起動モード」を選択します.このモードでは, キャンバス上の図形領域をクリックすると, その領域にURLが指定されていたならば,そのURLを見るように WWWブラウザが起動されます.
  3. clear
    両モードを解除します.
Helpメニュー
以下のメニュー項目が提供されます.
  1. About
    バージョンとパッチ番号を表示します.
  2. Handbook
    WWWブラウザを使ってこのドキュメントを表示します.

キャンバス

url と alt 入力域
現在選択中の図形領域に指定するURLとALTを入力します.
選択ボタン
図形領域を選択するモードに入ります.
circle, rectangle, polygon, point ボタン
それぞれ指定した図形領域を記述するモードに入ります.
重要!
point図形領域は CERN/NCSA フォーマットでのみ保存されます. つまり,それ以外のフォーマットではその図形領域は保存されません.
ALT 属性はクライアントサイドマップ 形式でのみ,編集,保存されます.

ファイル選択ダイヤログ


TkMapeditのファイル選択ダイヤログの振舞は,OSF Motifのそれとほぼ同様です.が, "フォーマット"メニューボタンが付加されている点だけが異ります. これは,マップファイルやイメージ画像ファイルのフォーマットを選択するのに 使われます.

カスタマイズ

TkMapedit は,X Windowのリソース機構を用いた ユーザカスタマイズをサポートします. 以下に,リソースの幾つかを示します.
Resource for Tkmapedit
リソース名意味 デフォルト値 (その他設定例)
*viewerExecWWWブラウザexec netscape -remote openURL(%U)
("send surfit {cleate_window %U}")
*editorExecHTMLエディタexec emacsclient %F
("send tkHTML {OpenFile %F}")
*printDistinationデフォルト印刷先printer (or file)
*printFileNameデフォルトPSファイル名nil
*printColorModeデフォルト印刷モードmono (or gray, color)
*printSizeデフォルトページサイズa4 (or letter, figure, legal)
*ovalURLAnchor円図形領域で印刷時URLが何処に出力されるかnw (or n,ne,e,es,s,sw,w,c)
*rectangleURLAnchor四角形図形領域で印刷時URLが何処に出力されるかnw
*polygonURLAnchor多角形図形領域で印刷時URLが何処に出力されるかnw
*pointURLAnchor点図形領域で印刷時URLが何処に出力されるかn
*defaultURLAnchorデフォルトURLが何処に出力されるかnw
*Canvas.itemColor図形領域の色black
*Canvas.itemWidth図形領域の線幅1
*Canvas.drawingColor編集中の領域の色green
*Canvas.drawingWidth編集中の領域の線幅1
*Canvas.fillColor塗りつぶしの色black
*Canvas.selectColor選択時の色red
*Canvas.selectWidth選択時の線幅3
*Canvas.handleColorハンドルの色red
*Canvas.stipple領域の塗りつぶしの濃さgray25
*Canvas.selectStipple選択時の塗りつぶしの濃さgray50
*Canvas.backgroundキャンバスの背景色white
リソースを用いた設定法の詳細は,Tkのオンラインマニュアルなどを参照のこと.

FAQ

本章は未だ執筆中です.どうか,質問やあるいはその回答を私にリポートして下さい. みんなでこの章を作成してゆきましょう.

Takeshi Taguchi
Office:<taguchi@aic.co.jp>
HOME:<translator@grape.ifnet.or.jp>

Last modified: Mon Jan 8 15:19:18 1996 File Browser Button File Browser Button File Browser Button File Browser Button File Browser Button install buttons Icon form WWW Utils form default map format form path hierarchy form document URL form target directories form File Menu Button Edit Menu Button View Menu Button Help Menu Button Util Menu Button menu bar NeXT Step like title bar by I18N bowman window manager. Dissmiss Print Orientation etc... Browse... File Name: Print Command: Print to: